明日はもっと好きになる

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私には一卵性の妹がいる。 妹の名前は遠野 真白(とおのましろ) 妹は名前の通り、性格も綺麗でおっとりしていて可愛い。腰まである黒髪もツヤツヤで皆妹のことを天使のようだねという。 私の名前は遠野 真琴(とおのまこと) 男勝りとか黙っていれば可愛いのにねと言われる所謂残念な子だ。 小学生も小規模だったのでクラス替えもなく、いつも一緒にいた気がする。真白とは仲が良かったけど一緒にいたら比較されることが多く、大体皆真白を褒めるので惨めな気持ちになるのが辛かった。 妹と比較されるのが嫌で中学に入学してから耳出しショートにして、積極的に友人を作った。 あと幼稚園の頃から体操は続けている。 幼稚園の時に仲の良かった友達のお母さんが体操の先生をしていて、体操の魅力にすっかりハマってしまった。 体操をしている時間は嫌なことを全て忘れられるから好きだ。身体が柔らかいのも私の唯一の自慢。 父も母も真白の可愛さに夢中だ。私のことも可愛がってくれるけど、無意識に『可愛いわ。』という言葉が出てくるのは妹の方だ。 初恋だった年上の幼馴染もやっぱり真白を好きなようだった。 私はいつも選ばれない。 それでも妹みたいに可愛くなれないので私らしくがモットーだ。
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