最低な恋心。

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「おら、時間だぞ起きろ!」 眠っていた御影を起こして、次の授業の為に移動をする。 大口開けてあくびしてる御影に 「口くらい、閉じろ。女だろ」 と注意すれば 「…どうでもいいよ、女とか」 と、ぶっきらぼうな返事が返ってきた。 色気も何もない御影と並んで、お互い顔も合わせず歩く。 いつも通りか? こんな風に一緒に大学の授業を受けたり、移動したり、食堂に行ったりしてるが。 俺たちは大学の外で一度も過ごしたことはない。 遊びに行ったり映画に行ったりという飯も一緒に行ったりしない。 大学内だけの友達だ。 それには俺の交友関係が関わってくる。 ―――ピロンピロン 俺のスマホに次々と通知が来る。 「ブロックし忘れてたな」 思わず零れた言葉に、御影がわずかに反応した。 「期間終了したのか?」 眠そうに目をこすって聞いてきた。 「そう、三か月で終了です」 そう言いながら俺はスマホのその通知してきた相手をブロックとスライドしてボタンを押した。 「相変わらずのようだね光井も」 御影は興味なさそうに、そう言って飴を取り出して食べ始めた。 「俺にもくれよ」といえば「嫌だね」という。 けち臭いやつだ。 俺に優しくしない。俺に媚びない。俺に興味がない。 それがこの女だ。
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