6.光を拒む者〜無骸〜

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けれども、奴が口を割る事は無く、結局何もかも諦めた。 何もかもが面倒になり、投げ出したくなった。 ザーザーザー… 真っ赤な月さえも隠してしまう雲の下、激しく降り続く雨にずっと打たれていたいと思った。 俺の退屈を、壊してくれ。 誰でもいい。 何でもいい。 俺の退屈を、壊してくれ。 いや、助けてくれ。 …? "助けて"?? なんだ? なんだ? 一体俺は、何を…。 「…誰だ?」 いきなり人の気配を感じ、口を開いた。 「…お前。この国の者じゃねぇな。何故、他国の奴が此処に居る?」 ゆっくりと、門に近付く。 門の前には、金色の長い髪の男。 赤い縁の眼鏡をかけ、ダイヤのようなキラキラしたその瞳が、俺の瞳と合う。 「すみません。決して、不法入国では…「この瞳…」 俺はいきなり銃口を向けると、赤と白のオッドアイであるその瞳を大きく見開いた。 キラキラしたその瞳は眩しくて、眩し過ぎて、とても嫌な瞳だった。 まるで、闇に生きる俺に刃を向けられているような、そんな気がしたんだ。 この俺に刃向かう者は、何処の誰であろうと容赦はしねぇ。
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