逃げられない〈鬱憤〉

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「はぁ、はぁ…、つ、ばきくん…、今…」 ぐるぐると子宮の辺りで何かが渦巻いている。 これって、まさか……、 「何か問題でもあるのか」 ズ、と私から自身のソレを抜いた椿くんは、悪びれもなく言い放った。 「俺たちは“夫婦”になるんだから、いくら中に出そうが何の支障もないはずだ」 椿くんはするりと私の頬を撫で、淡々ととんでもない事を言う。 「え…?ふ、うふって…、」 ダラダラと冷や汗が止まらない。 嫌な予感が頭に過る。 「…随分惚けた面をしているようだが、忘れたとは言わせねぇ」 「っ、」 ギロ、と鋭い瞳に睨まれ、顔を強い力で掴まれる。殺気の篭った瞳が怖くて震えることしかできない。 “高校を卒業したら椿くんと結婚する” それが、私が高校に通わせて貰う為の条件だった。 でもいきなり夫婦だなんて言われても、展開が早すぎて理解が追いつかない。 まずこの状況ですら飲み込めていないのに、脳内が完全にキャパオーバーしている。
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