2.告白

10/10
前へ
/58ページ
次へ
「え、私なんかのどこが「全部!年下好きになったのなんて、初めてだったし。最初、助けられた時から、惹かれてたわ。」 嘘。出会ったあの日に、星凪くんは私の事…。 星凪くんは、ぐいっと私を抱き寄せた。 「お前が好きだよ、愛莉菜。じゃなきゃ(みつ)いでない。だから、お前は黙って俺に貢がれてろ。」 星凪くんの心臓の音が聞こえる。 「…私、で、いいの?」 「お前がいいんだよ。だからずっと優しくしてた。俺の気持ち、気付いてなかったとは言わせねぇ。」 「…ごめん、全然気付かなかった。」 「んだよ、それ。で?お前は?返事、聞きたいんだけど。」 やばい、心臓うるさい。こんな至近距離じゃ、星凪くんに聞こえちゃう。恥ずかしい。 「…わ、私も、その…。」 恥ずかしさのあまり、上手く話せない。 「…星凪くんが、好き、です…。」 「良かった。今日から俺の女になってくれるか?」 私は大きく(うなず)いた。 星凪くんからの突然の告白には驚いたけれど、ドキドキして幸せいっぱい。 初めて彼氏が出来た。それも、超絶激甘お砂糖対応の彼氏様。 彼に愛してもらえる事が嬉しくて、気付けば涙でぐちゃぐちゃだ。そんな私の涙を、そっと拭ってくれた星凪くん。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加