第46話 知らせておきたい情報

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「お前っ……!」  はじめて反応を見せたエルザに、おもわずアルヴァーが手を伸ばそうとしたときだった。 「っ!? くっ……! アルヴァー!」  突如として金縛りにでもあったかのように、体がいっさい動かない。  鋭い気配が背筋を切り裂くように走り抜ける。  意識ははっきりとしているのに、指先一本ですら動かすことができない。 「どうなってやがる……!」  二人同時に金縛りにあうなど考えられない。  一瞬、エルザによるものかと思ったが、彼女にそんな能力があるなどとは聞いたことがない。  ルティスとアルヴァーは内心の焦りを隠せなかった。  自身の身になにが起きているのか、まったく理解できない。  どこからともなく立ちこめた霧が、ルティスとアルヴァーの足元にまで迫ってきていた。  濃い霧に覆われた暗がりから、石畳を蹴る足音が徐々に近づいてくる。 「おじゃましますわぁ♪」  この場に不釣り合いな少女の声が、地下空間に喜々として反響した。
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