STORY 1

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「芳也、よく思い出して。私がどれだけあなたをサポートしてきたと思っているの?今の地位に一人でなったみたいな顔しないでよ」 叩かれた箇所が熱を持って熱い。そこを自分の手で押さえながら、私は芳也を睨みつけた。 「お前が何をしたって言うんだよ。まともに家事もできずに、俺の金で生活してきただけだろう」 「芳也、言い過ぎよ。沙織さんだって、好きでなにもできないわけじゃないわ」 大学時代も、卒業してからも起業をした芳也を手伝ってきたことは、もう忘れたのだろうか。結婚だって、芳也がすぐにでもしたいと言ったからした。就職だってできなかったわけじゃない。 でも、それも自分が選んだことだ。バカなのは私。
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