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その時の細かなやり取りについては
「死んでも教えないし、教えたくない。私と親愛なるフォーヴィーさんとの秘密にしたい」とだけ。
絶えず人々の興味をひき、熱烈なファンを抱えるフォーヴィー氏。彼の故郷、バーバトン公爵領では定期的に【マーク・B・フォーヴィー展】が開催される。付近が大混雑するほどの人気ぶりだったのは、とても鮮明に覚えている。
さて、明日から開催される【マーク・B・フォーヴィー展】は、どうなることか。
混雑解消のため、列車は増両増便を行い、交通整理の人員も増やすと告知されている。
ちなみに、3ヶ月前には美術館前に繋がる新たな道路も整備されている。
これだけバーバトン公爵が本気なのは、今回の【マーク・B・フォーヴィー展】が特別だからだろう。
なんと、世界各地から彼の傑作が集うのだ。
「希望」「家族」「喪失」「誕生」
離れ離れになっていた傑作たちが、明日から始まる美術展で一堂に会する。
さらには、フォーヴィー氏の遺作「私の生き方」が、世界で初めて展示される。
マーク・B・フォーヴィーファンのみならず、生き方に悩むすべての人に鑑賞してもらいたい。
ちなみに私は、記者の特権で事前鑑賞させていただいたが、一言だけ断言できる。
「観て良かった」と。
ひと月後、この新聞社を去る私には、良き出会いであった。
偉大なる画家、マーク・B・フォーヴィーに、ぜひとも会いに行ってほしい。
――――作者より――――
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