このおかしな衝動

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このおかしな衝動

焦った…。 あわてて目を反らし、俺はその場から立ち去った。 な、なんなんだ、あの小動物みたいな存在は。 単に見てて面白いやつだって思ってたけど。 あんな風に下から見つめられた途端に俺の心臓が怖いくらいに騒ぎ出した。 甘えた子犬みたいな目で俺を見てきた。あんな風に俺の唇をじっと見つめてきたから、あいつにキスでもされるんじゃねぇかって焦った。んな訳ねぇよな。 それにしてもなんなんだ、この胸のざわつきは。 俺は自分のその理解できないおかしな衝動に耐えられなかった。 もう少しでアイツをガバッと抱き寄せて俺の方がキスでもしてしまいそうなこの俺の衝動。なんなんだよ、俺! だけど、アイツはきっとあの、いつも一緒にいる奴のことが好き、なんだよな…?隆太って言ったか。 どうしてもその事が気になる。今度アイツに聞いてみよう。
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