再びランチのお誘い

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再びランチのお誘い

「今日も学食にメシ、行く?」 最近はこうして当たり前のようにアキヒロ君が僕に近づいてくる。今日もその唇がエロティックに妖しく笑いかけてくる。 今日もそうして僕をまたランチに誘ってきた。 「え?」 いいんですか?こんな僕なんかと…。 なんて。頭のなかではクエスチョンだ。 「あぁー、ハル、俺のことは気にしないで?二人で行ってこいよ…」 じろっと彼に睨まれて、側にいた隆太が気を遣った。この間の事を気にしてるみたいだ。 去っていく隆太の背中を見送りながら彼が僕のあとをついてくる。 今日はラーメンにした。強引に僕が食券を二枚買ったから、彼のランチは強制的にラーメンになった。 「なぁ。お前ら、やっぱり付き合ってるよな?なぁ、ハル?」 向かい合って麺を啜りながらそんなことを言ってくる。 「え??」 いま、僕をハルって呼んだ。下の名前で僕を呼んだ…。 「ん?いいんだよな?お前の名前、ハルで。俺の名前は…」 「アキヒロ?君?」 「なんだ、知ってんじゃん…で?」 「え?」 「だから、ハルはさっきのアイツと付き合ってんのかって聞いてんの。」 「な、なに、急に…」 「だって、お前ら、マジで仲いいじゃん? お前、あれだろ?ゲイだろ…。 好きだよな、アイツのこと…」 「え?なんで?」 「いや、なんとなく。直感?」 わ…。気づかれてた…。 「なんだよ、その顔、露骨だな。ビンゴかよ。」 「あ、いや、その…。」 「お前、ホントわかりやすいな。」 ニヤッと笑ったその唇の端の片方がエロティックにピクリと上がる。 「ちが。ちがくて…。」 「ん?何が違うの?」 「だから…、その…。」 「なによ。」 「すき、だった…んだけど…。」 「そっか。やっぱな。けど?けどって、なに?」 「それは昔のことで。」 「なに?今は好きじゃねぇの?」 「もちろん好きだよ…。今でもね…。友達…として…。かな…」 「なんだそりゃ。どう見ても普通に好きだろ?」 「好き、だよ…。妹の彼氏として。」
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