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ゼリーを食べ終わってポカリを飲んでいると、ガチャっと鍵が開く音がした。 「お邪魔します」 「おつかれさまです」 「おー、おはよう。体調どう?」 「おかげさまで良くなりました。ありがとうございます」 「よかった。お粥とか食べれそう?」 「え!たべたい、です⋯⋯」 「キッチン借りていいならつくるよ」 「いいんですか⋯⋯!」 帰りにスーパーに寄ってきたのだろう、片手にビニール袋を下げている。 ここでいい?と、わたしの家の鍵をダイニングテーブルに置き、せんぱいはキッチンに向かった。 「じゃ、お借りします」 「おねがいします!」 「ゆっくりしときなよ」 「見てます」 「ふ。元気そうでよかった」 せんぱいがわたしの家のキッチンにいる。 この光景を脳裏に焼き付けたくて、思わずじっと見つめていると、せんぱいがときどき目を合わせてくれるので、その度にときめいた。
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