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かわいいおねがいに、ノーは持ちあわせていない。
灯の「いいよ」を合図に、肌がぴったりと合わさる感覚が好きらしい紫苑は、性急に服を脱がせた。
胸の頂きに、ぽふんと顔をうずめた紫苑が、上目遣いをする。柔肌を堪能するように手のひらで撫でて、口に含むまで、謎に時間をかけられた。
「んっ、」
「肌、もちもち」
「それ、ほめてる?」
「うん、大好き」
紫苑の指先が、おどるように灯の肌をさわる。
この3週間で、紫苑はかなり仕込まれた。物覚えのいい紫苑は、性についての呑み込みもはやく、灯のよわい箇所を的確に攻める。
いつでも主導権を握り返せるけど、好きにさせようとされるがままの灯は、丁寧な前戯に身を捩らせた。
「……も、いい?」
「いーよ」
いちいち、了承を取らなくてもいいのに。
熱のこもった目で、灯を見つめてくる紫苑に、なんでも許すよという意味のキスをする。
舌を絡めて、ぼんやり快楽に溺れていると、身体の内部が圧迫感に襲われた。
「はい、った……いたくない?」
「きもちいいよ」
「おれも、爆発しそう」
「はやいはやい」
紫苑の首筋にうでをまわして、灯は跡を残す。
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