Lv1 ▷ ふむふむ

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 月曜2限の必修を受けるため、マンションを出て数分歩く。駅は目と鼻の先。定期をかざして一番線のホームへと向かい、2号車の停車位置を陣取った。  乗るのは決まって2号車だ。必ず座れる。そして、私の乗る電車は、乗り換えなしなのが美点だ。  絶えず鳴るスマホの通知音。今度は何かと表示を確認すると、さっきと同じ友人から数枚の写真が送られてきていた。 〈昨日の灯さん〉  写真に映るのは、大学でも有名な3年の先輩。  不意に撮られた写真でも顔の良さがわかる。それと飲み会だからか、周りがしこたま酔い潰れているのもわかる。  とりあえず友人に〈ストーカー〉と返信して、写真をまじまじと観察した。  なんの飲み会だったんだろう。大学内でも有名な先輩たちが集まっているし、豪華なメンバーだ。集合写真の顔面偏差値が──…… 〈亜未くんいる、なんで〉  集合写真の右上と、ぼやけた一枚に見切れてる彼の姿に目が丸くなる。  思考をそのまま文字にして送信すると、 〈近くで飲んでたから来た〉  と、アンサーが返ってきた。  悔しい。ずるい。私もラッキーで遭遇したい。  彼の映っている写真をトリミングして保存する。場に馴染んで擬態するようなイケメンを、私は下車するまで注視した。
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