出会い

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「徳永さん、旦那さんの出身中学って、西中?」 「ああ、確かそうかな」 「なんか、同級生かもって、うちの奥さん」 「わ!すごい。奥さん旧姓なんていうんですか?」 「サカキ、木偏に神の、榊󠄀」 夫に聞いたら、やはり同級生だった。 とても驚いた顔をしていた。 でも、あんまり話したことはないみたいだった。 「え、そうなの?うちの奥さん、旦那さんのことよく覚えてるみたいだったよ」 「やだ、ひどいね、忘れるなんて。昔だからかな」 「まあ、ずいぶんたつもんね。うちの奥さん地元離れてるし、なかなか会わないだろうから」 「確かにね」 のんきな会話が今では懐かしいとさえ思う。 ほんの、少し前なのに。
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