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「驚いたけど、腑に落ちた感は、ある」
「どういうこと？」
「もしかして女がいるんじゃないかな、とは思ってたから」
「そうなの？」
「まあね。でも、ハッキリとはしてなかった」
「そっか」
少し待ったが、まだ戻って来る気配はなかった。
「ねえ、帰っちゃおうか。先に、2人で」
マサミチが言うまま、私は彼の車に乗った。
帰りの道々これからのことを話していた。
私はとりあえず、一度くらいは許すかもしれなかった。だけど、浮気相手の旦那が同じ職場にいるとは、なんだかんだ複雑だ。
まあそれは、お互い様なのだが。
「俺は一応、戻ったら話するよ。この感じだと、徳永さんの旦那さんががうちに送ってくるでしょ」
「たぶん…」
そして、念の為連絡先を交換して私たちは別れた。
最近にしては気温が高く、べったりと重い夜だった。
『奥さん戻ってきた。これから話する。旦那さんはもういなかったよ、帰ったと思う』
その連絡は日付が変わるずいぶん前だった。
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