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「ちなみに…バイトまでの予定は…」
「特にない。テニスするつもりだったし」
かと思えばいきなりスタスタと歩き出し、学食の隣のコンビニに入っていく。
え、ちょ、ちょっと待って…っ
マイペースな彼の後を慌ててついて行くと、傘を2本手に取ってあっという間に会計を済ませ、その1本を私に差し出してくれる。
「ん」
「あ…お金…」
「いーよ大したことないし」
コンビニを出て行く祥太郎さんに「ありがとうございます…」と言うと、「天気予報当てにならんな」と空を見上げた。
傘を広げようとしている祥太郎さんに焦り始める。
まずい。帰ろうとしてる。
言え、言うんだ伊都。
秘密兵器を今ここで…!
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