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藍璃side
呼吸の深さから、彼女が眠りについたことを判断する。夕暮れの陽射しが窓を透過して、形どる彼女の顔に影を落とす。
…思っていたより、効き目が良かったみたいだ。
使うのは初めてだけれど、量を上手く調整さえすれば“眠剤”とは余程便利なものになり得るらしい。
そっと彼女を抱き上げて、生徒会室と繋がる一室のベッドに、身体を横たえる。生徒会長特権で学校がくれた、専用の部屋。
「…菫さん」
首元まできっちりと止められたシャツのボタンが、窮屈そうで。彼女は寝返りを打って、眉を顰めた。
その反動で、スカートに隠れていた太腿が際どいところまで捲れ上がる。
血管が薄く透き通っていて、どこまでも美しい。
プツリ、そのシャツのボタンを一つ外してみる。完璧な彼女の、無防備な姿。
---壊したくて、堪らない。
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