第0章

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ある夏の日。 甘い匂いの立ち込める部屋。 「あなたは×××ね。本当に×××」 何度も何度も同じ言葉を繰り返す紅い唇。 紅いワンピースから伸びる細くて白い肌。 わたしの頬をツーッと滑る紅い爪。 「これ、飲んで?」 差し出されたスプーンには白い液体。 なんの戸惑いもなく口に含む。 三日月のように吊り上がる紅い唇。
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