カフェ

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おじさんの言葉からして凪さんの苗字は新藤(しんどう)というらしい。 そして統さんの苗字は市川(いちかわ)なんだろう。 おじさんに名前を覚えられていて、更には丁寧すぎる接客をされる2人に違和感を覚える。 ー・・ここにはよく来るのかな・・。 そんな事を考えていると近場のソファーに下ろされた。 「あ、すみません」 「それやめろ」 「それ・・?」 「敬語だ。タメ口でいい」 明らかに年上の人にそう言われると、どうしていいかわからなくて戸惑っていると 「返事は?」 ほぼ強制的に承諾を促される。 「はい」 「はい?」 凪さんの眉根が寄る。 「あっ・・うん」 それでいい、と言いながら隣に座るその姿にもう黒いオーラはなかった。
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