カフェ

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水瀬さんからはいつもワンシーズンじゃ履ききれない程の靴や洋服、小物が与えられてきた。 どうしてこんなにたくさん着るものをくれるのか聞いたことがある。 私の体は1つしかないのにと。 『これはおじさんが好きで贈ってるからね。あかりちゃんは気にしないで好きに使ってくれていいんだよ。 それに私はあかりちゃんのお父さんだからね。これぐらいさせてよ』 それはある意味水瀬さんなりの罪滅ぼしで、心のどこかにある私に対する罪の意識を軽くする手段だったのかも知れない。 私を選んで私と家族になった水瀬さんと、仕方なく私を拾った凪さん。 凪さんに迷惑を掛けるわけにはいかないと思った。
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