カフェ

29/48
前へ
/110ページ
次へ
「買ったなー!」 たくさんの紙袋をトランクに詰めながら統さんが言った。 「凪さん、ありがとう」 ぺこりと頭を下げた私を一瞥して 「あぁ。あかり腹は減っていないか?」 さっきのお店で見た時計は20時30分を指していた。 「俺腹ぺこー!」 「お前じゃない。なにが食べたい?」 凪さんは私の意見を尊重してくれるようだった。 私の大好物は 「オムライス・・」 微かに残る記憶の中の母は、よくオムライスを作ってくれていた。 「近くに行きつけの洋食屋がある。統、”ラナチュール”だ」 「おっ!田口のおっさん喜ぶぞ!」
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加