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「・・で、そっちの嬢ちゃんは?初めて見る顔だな」
凪さんの影に隠れるように立っていたら、横から覗き込まれた。
ー・・じ、自己紹介、するべき・・?
迷っていると
「この子はあかりちゃん!おっさん俺たち腹ぺこなんだよ〜早く食わせて〜!」
統さんが私のことを紹介してくれて少しホッとする。
あまり人との接点を持たずに生きてきた私は、こういう時どうすればいいのかよくわからない。
「あかりちゃんってのか。俺はここの店長の田口。こいつらの飯係みたいなもんだ。よろしくな!」
大きな田口さんは少し屈んで私の目線に合わせて話してくれるから、ぺこりと会釈をした。
「よぉし!お前ら何にする?」
「俺、いつものね!」
メニューも見ずに注文し、さっさと目の前のカウンター席に座ったのは統さん。
「俺は明太。こっちにはオムライスで」
凪さんも注文が終わると統さんの横に座り、「ここに座れ」というように隣の椅子を軽く引いた。
「はいよ!ちぃーと待っててな!」
料理が届くまで統さんは1人でなにやら話していて、凪さんはたまに面倒くさそうに相槌を打っている。
田口さんもたまにがははは!と笑いながら会話に参加していた。
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