11人が本棚に入れています
本棚に追加
ー・・知らないこと、たくさんあるんだなぁ。
徐々に移り変わる車窓の景色。
小さな箱の中で生きてきた私にとって、外の世界は刺激的。
眩しいほどにキラキラと光る夜の街は、大人の時間へと移り変わる境目。
ライトアップされたオシャレなショーウインドウにはもう春服が並べられている。
道行く人々は一様に楽しげな表情をしている。
活気づくそこはまるで異世界。
相変わらず上機嫌な統さんと、前を見据える凪さん。
ー・・これからどうなるんだろう。
そんな不安は満腹と疲れ、それから規則的な揺れに押し流されて、いつしか眠りの淵へと溶けてゆく。
「おやすみ」
そんな声が聞こえたと思ったら深い眠りへと落ちていた。
最初のコメントを投稿しよう!