カフェ

38/48
前へ
/82ページ
次へ
その日は面倒な仕事が多かった。 下の単純なミスだったが、そのツケは大概俺か統に回ってくる。 上に立つ者として当然のことではあるが、疲れるのは事実だった。 真夜中の帰宅。 別段珍しいことではない。 自宅は仕事場から車で40分の距離にある。 もっと近くにいくらでも物件はあったが、俺にはこのマンションしか考えられなかった。 帰宅すると「ただいま」も言わずに風呂場に直行し、熱いシャワーで1日の疲れを流す。 それからリビングのソファーに身体を沈め、ビールを煽る。 このまま眠ってしまうこともしばしばだ。 昨日も一昨日もベッドで眠った記憶はない。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加