カフェ

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水分は与えているが食事を摂れていない少女は少しやつれた。 ー・・仕方がない。起こすか。 その前に卵がゆを作っておいた。 これでも男の1人暮らし。 少しだが料理はできる。 部屋に入ると酷くうなされていたので、声を掛けて身体を揺するとようやく覚醒した。 少し混乱しているようだったがパニックになる様子はなかった。 かゆを食べて泣き出すあかりはまだ生きたいと願っていた。 黒目がちなその瞳はまだ生きる力を失ってはいない。 おそらく誰にも頼れないであろう小さくて幼いあかり。 ー・・だが、決して弱くはない。
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