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「人間がその感情を露わにするとき
心の中の星は感情の色を伴って光ります。
橙色は嬉しいとき、赤は怒っているとき、
青は悲しいとき、桃色は楽しいとき。
あなたにはもう一度人生をやり直していただき
この4つの感情を集めて欲しいのです」
「ふうん。4つの感情全部集めたら
あたしに感情が芽生えるの?」
「ええ。その通りです」
ぶっちゃけ、どうでも良かった。
でも、退屈な日常が少しでも変わるなら
やってみてもいいかもしれない。
「わかった。いいよ。やってみる」
その言葉に女神は嬉しそうに顔を輝かせた。
「ありがとうございます。
……では、今から時を巻き戻し
星を集めていただきます。」
女神が言い終わると同時に
夜空の星が部屋に降り注ぎ銀色の光に包まれた。
あまりの眩しさに目を瞑る。
次に愛咲が目を開けたときに見たのは
見覚えのある通学路であった。
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