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侑生と皐月の手によって、マーノは隠していたことを洗いざらい吐き出した。
『ハルを見つけて連れ戻すように』と、ある犯罪グループに依頼をしたのだという。
そのグループは名前さえも極秘にしていて、何より厄介なのは、少人数で活動していて一箇所に留まらないということ。
世界各地を飛び回り、金儲けを主にして動く犯罪組織。
なんとかそのグループに接触出来たマーノはそいつらにハルの後を追わせた。
そして恐らくDahliaから一旦離れたことを知った奴らが、一気に畳み掛けるようにして施設を襲った。
建物に侵入した手口もそっちの専門の人間に間違いないということだった。当たり前だけど、証拠も何も残されていない。
そして奴らは、マーノの元にハルを戻すことなく、そのまま姿を消してしまった。
それがなぜなのかは分からないけれど――もしかしたらハルを目の前にして何か他の悪巧みが浮かんだのか、と。
そこまで考えて、込み上げてくる吐き気に耐えられずにその場に蹲った。
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