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「その堀田さんって、なんかヤバイ界隈と繋がってるとか言ってなかったっけ」
「え、そうなの?ヤバイ界隈って何?」
「ヤクザの父親を持つ彼氏がいるとかってクラスメートが噂してたよ」
「えー…どうしよう。ムカつき過ぎて思いっきりぶん殴っちゃったよぉ…」
「まぁ、一発入れておけばしばらくは大人しくなるんじゃないの」
とはいえ、もしその噂が本当だったら危険な気もする。
はて…堀田さんとはどんな女だったか。ぼんやりと考えるけれど、ケバいことしか思い出せなかった。
とりあえず噂が真実かどうかだけ藤花に探っておいてもらおう。
「ねえねえ羽衣ちゃん。今更教室行くのも面倒くさいしこのままサボっちゃわない?」
「別にいいけど、どこで?」
「屋上なんてどう?」
「いや、でも施錠されてるんじゃ」
「ぶっ壊す!」
「止めないけど私を共犯にするのはやめてね」
どこから取り出したのか、世莉はにこにこ笑いながらペンチを持っている。この子のどこがぶりっ子なのか、是非とも世莉をいじめている子達に見せてあげたい。
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