サイコ的ラブゲーム

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「救世主って、例え半年間ボディーガードをするとしても、僕はただのボディーガードであって」 「分かってます。ただ、あ。今こいつキレんな。って察した時は止めていただきたいのです」 「いや、だから、僕はボディーガードなので」 「なるほど、分かりました。そういうことでしたら、どうかこの伊吹にお任せください」 そんな仕事外の面倒臭い業務を押し付けられてたまるかと必死に拒否しようとしている最中、口を挟んだのは会長だった。 唖然としながら会長を見つめると、無言のままウンウンと頷いてくる。 おいまて。お前いくら積まれた? 「本当ですか!伊吹さん、やってくれますか!」 「やります!もう今すぐにでも!」 「ああ!ありがとうございます!それではこちらの念書にサインを!」 「はい!ほら伊吹!サインして!」 「……」 勝手に元気よく返事をした会長がちょいちょいと手招きをしてくる。 基本的に滅多に頭にくることはないけれど、この時ばかりはこめかみに青筋が浮かんでいただろう。 しかし、社長、相良さん、会長のキラキラした瞳に見られたら段々と面倒臭くなり、諦めの感情が生まれてきて最早ヤケクソ。 はぁーと大きく息をつくと、テーブルの上に置いてある念書とやらを手に取った。 それは所謂、シュリさんの性格破綻ぶりを目の当たりにしても一切口外しないというもの。 全然ボディーガードと関係ねぇじゃんと思ったものの、今更何を言ってもどうせ逃げられないだろう。胸ポケットからペンを取り出して、殴り書きのようにサインした。
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