サイコ的ラブゲーム

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「ね、光冴。あなたがいなくなったらベッドを抜け出すわよ」 「駄目です」 「添い寝してよ」 「いえ。見張ってます」 「私が寝るまで?」 「はい。寝るまで見張ります」 「そう。ふふ、あなたがそばにいてくれるなら眠れるわ、きっと」 部屋に着きベッドに放り出してやりたかったけれど、後で訴えられたら面倒なのでゆっくりと下ろす。 掛け布団の中に潜り込んだシュリさんを横目に、ベッドの近くにある椅子に座った。 「ねぇ。手を握ってくれない?」 「しません」 「そうね。肌と肌が触れ合えば、もしかしたら箍が外れて襲い掛かっちゃうかもしれないものね」 「襲い掛かりませんから」 「私が襲い掛かるの。だって私、さっきからあなたにときめいて仕方がないもの。私を引き止める手も、抱き上げる腕も、男らしくて好きよ」 「……もう寝てください」 よくもまぁそんな簡単に好きだと口に出来るものだ。恥じらいというものが一切ないのか。いや、ないよな。初対面からセックスセックス言う女だもんな。 とりあえず、さっきシュリさんが見つかったことは事前に相良さんに連絡しておいたから、加えて今部屋に運んだこともメールで報告しておく。 するとすぐに既読になり、ぽん、とスタンプが送られてきた。それがシュリさんの顔のスタンプだったので思わず笑ってしまった。 いい子ね、という文字と、片方の口角を上げて笑うシュリさんの顔。特徴を捉えすぎて絶妙に面白い。なんだかんだこういうのを使うくらいには、相良さんはシュリさんのことが好きだと思う。
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