黒也side

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黒也side

両親が兎白(とはく)を外に出さなかった理由、それは大人達は知っていたのだろう。この世界の冷たさと残酷さを。そんな(みにく)い世界を最愛の息子に見せたくなかった。 守るために閉じ込めたんだと俺は思う。 そして、あの屋敷で起きた殺人事件。凶器は、俺"闇染黒也"が処分した。何故なら犯人を知っているから。 兎白は、自分を除き2つの人格を持っていた。1つは俺。そしてもう1つは、殺人鬼であるあの人影だ。本人である兎白は気付いてない。 あの事件は、兎白が、強い孤独と、俺を失うかもと言う恐怖に押し潰された結果が招いた、悲しくも残酷な出来事。 雨宮(あめみや)兎白(とはく)は、被害者なのだ。 だから、もう2度とあの人影が目覚めぬよう、俺が責任を持って彼を守ると強く誓う。俺はお前の絶対的な味方であり友達だ、ずっと。 by 黒也 END
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