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2.青年
毎日のように願い続けた。
そしたらある日の夜の事。
この日もいつものように、空に少しの期待と諦めの中で願い続けていたんだ。
ドンッ。
突然、夜空から人が降ってきて、僕のベランダに落ちた。彼は痛そうな顔をする。
髪は黒くウルフカット。瞳の色は僕と同じ茶で、黒マスクで顔を隠し、黒い革ジャンを着た青年だった。
「…えっと、え?どう言う事?」
突然の事に、僕の頭は混乱。
「…いって。え、何処此処。もしかして、お前が俺を呼んだ、のか?」
「…え?呼んだ?まさか、僕の願い叶ったの⁈」
どうやら、手を合わせ願っていた日々は無駄じゃなかったらしい。
「僕は雨宮兎白。君は?」
「俺は…分からない。名前、お前が付けてくれないか?」
そう言って彼は立ち上がった。高身長で羨ましい。
「闇染黒也!で、どうかな?あのね、僕の好きな本のキャラなんだけど、あの、僕友達欲しくて、ずっと願ってて。」
僕の言葉に、彼は嬉しそうに笑った。
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