5人が本棚に入れています
本棚に追加
「闇染黒也。気に入った!これからよろしくな、兎白。
初めて出来た友達。それが嬉しくて、会話は盛り上がり、賑やかな夜。するとコンコンとノックが。
「坊ちゃん、何やら騒がしいようですけど。どうかしました?開けますよ?」
佐野さんだ。僕は咄嗟に黒也をベッドの下隠す。
「何かありましたか?」
「あ、大丈夫。今ね、本の音読してたんだ。ほらこれ!僕の好きな本!」
そう言って僕は、机の上から冒険ものの本を取ると、佐野さんに見せた。
「なるほど、そう言う事でしたか。でももう遅いので、音読は小さな声でお願いしますね。では坊ちゃんお休みなさいませ。」
「うん、気を付けるよ。お休みなさい佐野さん。」
ドアが閉まり、ホッと胸を撫で下ろす。
「もう出てきていいよ、黒也。」
「何故俺を隠した?」
「だって、知らない人が部屋に居る事バレたら、何を言われるか。」
僕は黒也とトランプを始めた。
「ねぇ、黒也は外の世界知ってる?」
「いや。俺もお前と同じだから。」
「同じ?閉じ込められてた、とか?」
最初のコメントを投稿しよう!