634人が本棚に入れています
本棚に追加
「エマお嬢さま、お待ちください」
「ついてこないで」
「ボディーガードなのでそれは難しいです。1人にすると旦那さまに叱られます」
「パパには私から言っとくから平気」
送迎の車から降りても、奴が当たり前のように後ろをついてくる。
もう慣れたものだけど、朝のことがあるから会話をするだけでイライラする。
「頬の傷、目立ちませんか?教室に着くまでに、人様に見せれる顔かどうか確認していただけません?」
嫌味ったらしいな。
本当性格悪い。
「うるさい、自業自得でしょ」
学校の門をくぐる。
家の車がどんどん遠のいていく。
一礼した運転手が車に乗り込んだ。
角を曲がると靴箱に到着し、家の者は完全に見えなくなる。
最初のコメントを投稿しよう!