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…どうしよう。やってしまった。
迎えた朝。
目を覚ますと、シンプルな家具で揃えられた、生活感のない空間が広がっていた。
昨日は酔っ払ってて気が付かなかったけど、大学生にしてはやけに広くて綺麗な部屋。
俺の家だと、昨日彼方が言った。
家に連れてきてくれるなんて思ってなかったから、すごく嬉しい。
だけど昨夜の出来事が、私を浮かれさせてくれない。
(ど、ど、ど、どうしよう…っ)
一度目のあれは、不可抗力(?)だとしても、昨日のは言い訳できない。
酔っていたけど、記憶がないわけでもない。
彼方も…絶対、酔ってたよね。
だって、だって、おかしかったもん…っ
『…ましろ、真白、可愛い』
思い出すだけでかあぁっと顔が熱くなった。
きっとみんなに言っているのに。
私だけじゃない。
きっとベッド上でのリップサービスだ。
…起きたら、何言われるんだろう。
急に怖くなってきて、ぶるりと身震いする。
すぐ帰れって言われるかも。
そんなこと言われたら立ち直れない。
そうなる前に自分から帰ろう。
そう思って、ベッドの下に落ちている服を拾い集めるため、起き上がろうとした。
が、
「〜っ、」
腰に、激痛。
そして全身の倦怠感がひどい。
一旦服を取るのは断念して、再びベッドに横になる。
エッチって、こんなに体力使うの…?
私が慣れてなさすぎ?
それとも彼方が特別?
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