底なし沼

8/13
前へ
/168ページ
次へ
あの後、豪華な夕飯を食べ終えてから、約束通りデザートも作ってくれた。 ふわふわのシフォンケーキに、生クリームを乗せたやつ。美味しすぎてほっぺた落ちた。 そしてあの日以来、不定期だった呼び出しが定期的なものになった。 サークルのテニスの前日の夜と、その次の日。 特にテニス前日の夜は、腰が立たなくなるほどに激しく、明け方近くまで抱かれる。 当然次の日にテニスなんてできなくて、欠席することになり、その日は「俺のせいだから、なんでもお世話してあげる」という彼方と彼の家で過ごし、夜にはお風呂で身体まで洗われるというちょっとした拷問を受ける。 そのままお風呂で…ということもあれば、何もなく一緒にご飯を食べて寝るだけの日もある。 そんなわけで、しばらくサークルには顔を出せていない。 テニスも飲み会も行けていないけど、彼方と過ごす時間は増えて、呑気に浮かれていた。
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加