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Prolog
「──……ねぇ、あの話知ってる?」
「はいはい、なんの話?」
「この辺の近くにやばい宗教の建物あったじゃん? そこで起きた数日前の火事は何か隠蔽するためだったって噂流れてて……」
「……それは、まぁ、あそこやばかったしね」
「夜の探偵屋に追われたから証拠消したってあるんだけど、この噂は嘘っぽいよねぇ。どうなんだろ」
「さぁ。でも、この街が最近ちょっと変だよね」
「うん、ざわざわしてる」
「夜の探偵屋もさ、いつからできたとか、なんでできたとか、わからなくない?」
「確かに。真夜中二時の電話BOXも、3コールも急に広まってた。なんでだろ」
「わからないけど、謎だらけね」
「そうだね。けど、誰かのために作られたとかならロマンあると思わない?」
「ふふ。あるかもね。だとしたら
────────これは、誰の為の物語なのかな」
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