Prologue

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慌ただしい日常なのに、毎日毎日代わり映えのしない日々を送っている。 周りは幸せそうに誰かと話しながらどこかへ向かう人、明らかにこれから仕事の人、学校に行く人、病院に向かう人、買い物に行く人、お出かけの人。 様々な理由があって電車という交通手段を使って、どこかに向かう。 私は会社と家の往復、そんな毎日を送っていた。 つまらないかもと思うけど、会社を辞めずに今も働いているのは生活のためだけではない。 憧れている先輩を目で追っていたいから。 同じ部署に務める先輩の名前は、黒瀬(くろせ)(れん)先輩 憧れは仕事の面で、人間関係の付き合い方など尊敬している。 会社に着くと、ちょうど憧れの先輩が同僚と話しながら前から歩いてくる。 同じ部署だけど特に話しかけないでいつも横を通り過ぎる。 その際に、軽く小指で手をつつかれたりして。 驚いて通り過ぎた後振り返れば、彼も軽く振り返って軽く手を振る。 ずっと憧れで、そして…         ────────好きだともう二度と言えない、好きな人。
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