Episode1

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退社時間になって、結局私は飲みに行くことにした。 いつも通勤で使う道を黒瀬先輩と2人で歩く。 「意外、来てくれないかと思ってた」 「せっかくですので。」 「2人きりの飲み会で、関係深めようねーって言ってる時にその固い敬語辞めない?」 ツッコまれてしまったものの、どういう風に今さら口調を崩せばいいのか分からない。 固い自覚はあるんだけど、それをほぐすとなると…? それに、外に出ても先輩と後輩という関係性は変わらないし、仕事の為の親睦深める会なら今のままでも良いのでは? 首を傾げながら考え込んでいると、黒瀬先輩は笑っていた。 「まあいっか、花梨ちゃんらしいしね」と笑って、いつも行きつけだという居酒屋に連れてきてもらう。 そこで話したのは、会社の上司がどんな人か、仕事で過去にあったトラブル、すぐに辞めていった新入社員の話、など、主に会社である事だった。
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