無口で巨人な彼は小動物な彼女を溺愛する

２

「きれい……」

「……び、っくりした！アンタ、戻ってるなら声かけろよ」

「す、すみません！キーボードを叩く指の動きが綺麗すぎて、つい見入ってました」

「……これくらい普通だろ」

「普通じゃないです！私なんて、何年経ってもタイピングが下手で……」

いまだに
タイピングは遅いし

入力ミスも多くて
先輩によく注意されるくらいだし……

「……アンタ、相当変わってるよな」

「へ？」

「俺のこと全然怖がらないし」

「え、なんでですか？」

「なんでって……」

「私、黒金さんに会うのは2回目ですけど、黒金さんのこと、怖いなんて思ったこと一度もないですよ？」

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