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「何、笑ってんの?」 コーヒーを 飲み終わったらしく ゴミ箱に空き缶を器用に投げ入れ そう言いながら私の顔を上から覗き込んできた黒金さん。 「わ、笑ってないです……」 近すぎる距離感に ボッと火がついたように赤くなる顔。 「あのさ、まだもらってないんだけど」 「え、もらってない?」 「昨日の告白の返事、まさかなかったことにする気じゃないよな?」 「あっ、それは……」 昨日は いきなりのことに 驚き咄嗟にお礼だけ 言ってそそくさと逃げ帰ってしまった私。 「昨日は逃げられたけど、今日は返事するまで逃さないよ?」 「あ……」 .
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