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気づくと 後ろには 壁があり私の顔の横には 彼の 大きな手があり 目の前には彼がいて どこからどうみても完全に逃げ場を失っていた。 「……あの、黒金さんのこと……嫌いではないです。でも、好きかどうかで言われると正直、今はよくわからなくて……」 黒金さんに 会うのは今日で3回目。 以前も 昨日も助けてくれて 優しくて話してて楽しいけど でも、好きとか、付き合うとか そういうのは今の状況ではピンとこない私がいて 「いいじゃんそれで」 「え?」 「付き合ってから、相手のことを知って好きになる恋も俺はアリだと思うけどな」 「……」 .
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