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「お待たせしました」 「……いや」 黒金さんと 付き合い始めて数週間。 私たちは時間が合えば ふたりで屋上でお昼を食べることが日課になっていた。 「じゃあ、好きな色は?」 「青。アンタは?」 「ん〜、そうですね。私は……黄色ですかね」 私が 唐突に初めた 好きなことを 聞いて答える質問タイム。 黒金さんと 付き合ってはいるものの 彼のことを よく知らなくて、もっと知りたいって そんな思いから始まったこの時間を 黒金さんは文句ひとつ言わずに答えてくれる。 .
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