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1、第二の性①
シモーヌ、ド、ボーボワール著(1949)
ボーボワールと実存主義で知られる哲学者サルトルは、完璧な関係を目指していました。
婚姻関係は結ばず、同居もせず、勿論、経済的な依存関係は一切なく、互いの尊厳と自由を尊重したパートナーシップを結びました。
それでも、お互いの別の恋人のことが原因で喧嘩ばかりしていたそうです。
この二人の関係は、現在のオープンリレーションシップです。
性でお互いを縛らないのです。
お互いの恋愛の自由を含んだパートナーシップです。
オープンリレーションシップはゲイコミュニティでは、よく見られる普通の事です。
男女の愛の常識と同性愛の常識には違う傾向が見られます。
●モノガミー(一夫一妻制)一般的な日本人が普通だと思っている事です。
●ノンモノガミー(非一夫一妻制)ボーボワールとサルトルはコレです。
●ポリガミー(一夫多妻)宗教によってはOKです。
●ポリアモリー(乱婚)所有の概念は皆無。自由な個人の集合体です。
時代によって、宗教によって、コミュニティによって男女関係の「常識」は変わります。
男女関係において普遍的なものなど何もないと私は思います。
どんな理論で定義しても定義しきれない。それが人間の心や行動ではありませんか?
誰しも自由です。その自由は自分に都合のいい自由ばかりではありません。
他人に理解してもらおうと思っても無駄なことです。性は人間を含めた動物の根源的なものなのです。
また、現代社会においては「経済」は何物とも切り離すことはできません。
自分の力で自分を養うことが出来なければ、個としての自分の心でさえ本質が何処にあるのか分からなくなります。
口から垂れ流しにしている「愛」を証明することすら出来ないのです。
養われている身で口にする「愛」と言う言葉の欺瞞が分からない人は、分からなくてよろしいと思います。知らない方が幸せですから。
現代の日本社会において、離婚をされた「養われていた妻」は、大きな困難に直面します。
これは、紛れもない事実です。
次回の年金改革で、いよいよ3号保険者が実質上は消滅します。これにも課題がたくさん残っています。男女の賃金格差の是正がされないと、余計に女性は苦しい立場になります。
労働運動は、この格差是正に本気で取り組まなければなりません。
女性だけではないのです。身分ともいえる雇用形態によって生じている格差にも手を付けなければなりません。
正社員と非正社員の待遇の違いは、身分差別としか言いようがありません。
でも、正社員も非正社員も「労働者」だというのは同じです。
現代の労働運動の難しさは此処に在ります。
私、個人の願いは「真面目に働けば人間の尊厳を保てる暮らしができる社会」の創造です。言い方を変えれば「自分で自分を食わせることができる」です。
全業種にわたって性別に関わらず、そのような賃金を得られる社会になって欲しいという事です。
「第二の性」は厚い上下巻の本です。②で、ザックリと有名な部分だけ紹介します。
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