31、水道代

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31、水道代

 先月、私が東京に行っている間に勝手口外の水道から噴水のように水が漏水した。ご近所さんたちが大騒ぎして元栓を閉めて下さった。  私は、急遽、東京からとんぼ返り。その日のうちに民間業者に修理を頼んだ。 で、先週の金曜日来た水道料金の請求書が約70,000円。 我が家のほぼ2年分の水道代だ。あっちこっち電話して、やっと減額の手続きの目途がついたのが今日だ。どのくらい請求額から減額してくれるのかは分からない。  何もないようで時々何かがある。まるで人生のごとしだ。 バブルさ中に買った家は、漸くローンが終わると壊れていくのである。修理代が掛かって堪らない。  そして、女は長生きなのだ。私は平均寿命を考えると後、四半世紀以上の人生がある。  この家は持つのだろうか……私が生息している暴走半島は、地震が来る来ると言われているが、まだ来ていない。  私がエブに参戦した理由に「地震で死ぬかもしれない」というのがある。頭の中の妄想を吐き出して死ぬのだ!それが今年の2月。暴走半島は、スロースリップで揺れまくっていた。  地震で家がつぶれる覚悟は一応ある。そうなったら再建など出来るはずもない。その辺は諦めがついているのに水道代70,000円は諦めがつかない。  夢のマイホームは、やがて悪夢になる。私の友人はマンションに住んでいるのだが、水道管を入れ替えるので共益費が2万円上がると嘆いていた。一軒家だろうがマンションだろうが老朽化に伴ってかかる費用は発生するのである。ローンは終わってもコレは終わらないのだ。  住むところがないと困る。でも、不動産を持つと後の維持費がとんでもないことになる。買う時にソレを考える人は居ない。  もう本当に憂鬱だ。
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