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初対面の一晩限りの男に救いを感じるなんてバカげてる。
しかも7歳も年下。
あたしが高校生の時にランドセルを背負っていたような子だ。
そんな見ず知らずの若い男に慰めるようにキスをされて、乾いた心を潤している。
ひび割れていた心を修復するように上から色を塗り潰して。
本当にバカ。
本当にバカげてると思う。
なのに、そのバカさが尊く感じるのはどうしてだろう。
「裏切りたくなるくらい酷いことをされた?」
「うん」
「そうやって泣くほど?」
「……うん」
「じゃあ、もう罪悪感は捨てていいよ」
「捨てていいって……」
「だってそうじゃん。そこまで追い詰めたその男が悪いんだよ」
そんな台詞と共に腕を押さえられて中に突っ込まれた。隙を突いて結構強引に。
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