ホテル

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「ん…、名前呼んで」 「東、郷……」 「ちゃんと俺の顔を見ながら言って」 甘えるように強請られて名前を呼ぶ。 そしたら堪らないって顔をされた。 何だかもう本当に困る。 勘違いしそうだ。 イッていいか聞かれて名残惜しい気までしちゃっているんだから、ほんとどうかしてる。 知らない男に揺さぶられて、胸をざわつかされて、普通に感じてしまっている自分。 自覚したら頭がおかしくなりそう。 頭の中はごちゃごちゃなのに体だけは気持ち良くて。 「…っ、ん…っっ」 罪悪感とか背徳感とかそういうモノなのかは分からないけど、やけに快感が込み上げてきて一緒に果ててしまった。 それも初めて。 体の相性と言うものが存在するならば、これがそうなのかも知れない。
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