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「そうかな?」
「そうだって」
頷くあたしの顔を聖也君のアーモンドアイが暴くようにじっと見てる。半信半疑って感じ。
でもまぁ、きっと聖也君にはバレない。
1週間前のアレと言えば、拒否って拒否って拒否りまくった後にヤッた久々のアレだったし、演技しまくったおかげで聖也君は珍しく燃えてた。
わりと付けたがる方だし、気付けば付いてたって流れは今まで何回かあった。だから大丈夫なはず……って計算なんかして、あたしもなかなかの悪人だ。
「何?付けたか分からなくなるくらい夢中だった?」
「あー、確かにあの日はやばかった」
「そんなに?」
「うん」
聖也君はそれ以上疑うことなく、ちょっと照れたように笑ってあたしを抱き締めた。
大好きな大好きな腕の中……。
悲しくて辛い腕の中。
多分そんなに疑ってはいなかったんだろう。あたしが自分に惚れ込んでるって知っているから。
もしかしたら他の男と……、なんて思いもしないと思う。
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