ホテル

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「酔ってんの?」 「酔ってないよ」 「酒飲んだ?」 「飲んでないって」 「なんで俺と?」 「君としたい気分だから」 疑う青年にビシバシ答えていく。 正直、面倒くさいのは要らない。 サクっと行ってサクっと解散。 それが目当て。 相手は誰でも良かった。 危なくなさそうで、それなりに小綺麗な見た目なら誰でも。 この子に声を掛けたのだってそう。 顔がタイプ、それだけ。 だから別に断られたっていい。 それなら次はコンビニの前で座り込んでいる2人組のお兄さん達に行こうと思う。 「したいって……。俺と?本気で言ってる?」 「言ってるよ」 「あー、でも、ほら、俺、金持ってねーし」 「要らない。あたしが払う」 「えー…」 「そんな怪しまないでよ。あたしだって普段は初対面の人とこんなことをしたりしないんだから」 「ふーん」 「ただ最近色々あって寂しくてさ。君タイプだし、一晩だけ相手して欲しいなー。ダメ?」 適当な台詞をぶっこいてニコッと笑い、首をコテンと傾げてみる。 自分では可愛いつもり。  それを聞いて青年も乗り気になったんだろう。 渋りながらも、ちょっとエロい目付きで上から下まで舐めるように見られた。
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