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そんなわけでアルフォン殿下との婚約話が舞い込んだ来た。
彼はこの国の第4王妃の子供で王位継承権5番目の王子だ。
ただしお母様はジャスミンと言う平民出身の方。
現国王はそれはそれは次から次に女性を渡り歩く蝶のような男性で正妃である第1王妃から第4王妃まで、そのほかにも諸々の呼び名の女性がいるが、さすがに側近たちからこれ以上王妃はと言われたらしく王妃と名がつくのはアルフォンを産んだ第4王妃のジャスミン様までだった。
まあ、アルフォン殿下くらいになると婚約者選びも妥当な女性なら誰でもいいと思われたのだろう。
彼はすでに19歳になっていた。
今までの王子の婚約者選びはもっと早かったと聞いた。
これまで生まれた王の子供はみな王族しか持たない白金の髪色を持っていた。
これだけでも国王がどれだけ強い子種を持っているかわかるというものだろう。
アルフォンも例外ではなく紛れもない白金の髪色に母親譲りの蒼翠色の瞳を持った見目麗しい男性だった。
貴族のご令嬢からはその美しさからアルパード王国の至宝。神の最高傑作などと謳われている。
見た目だけ。
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